膠原病リウマチ科Rheumatism

膠原病とは

膠原病とは、いくつかの病気を総称したものです。
関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症(全身性強皮症)などは膠原病の一種です。

膠原病は自己免疫疾患とも言い、本来であれば、免疫機能は外部から入って来た菌をやっつける役割をしますが、この免疫機能が異常をきたし、自分自身を攻撃してしまいます。
特定の臓器に症状が現れるのではなく、全身の様々な場所に起こり、攻撃する部位によって様々な疾患が起こります。

リウマチ疾患について

リウマチ疾患(リウマチ性疾患)は膠原病の一種です。
主に関節・骨・筋肉の痛みや炎症・腫れ、その他内臓にも病変をもつことがあります。
大きく5つに分類され、下記の1.に膠原病の多くが含まれます。

  1. 免疫の異常によるもの
    関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、血管炎症候群など
  2. 細菌等感染症によるもの
    リウマチ熱など
  3. 代謝異常によるもの
    痛風、偽痛風、甲状腺機能異常症など
  4. 外傷や加齢、骨の変形によるもの
    変形性関節症など
  5. その他、原因のはっきりしないもの
    線維筋痛症など

膠原病の治療と副作用

膠原病の治療の基本は、異常な免疫反応と炎症反応を抑えることです。
主に薬物の投与による治療となりますが、治療薬には炎症を抑える効果や、免疫を弱めてしまうこともあるため、副作用にも気を付けていかなければいけません。

  • 糖尿病、高血圧、脂質異常症
  • 骨粗鬆症
  • 歯周炎、口内炎
  • 胃腸障害(下痢、便秘、吐き気)
  • 間質性肺炎
  • 皮膚炎、皮疹
  • 眼圧異常、白内障
  • 感染症

などが現れることがあります。膠原病の治療法は、同じ病気でも患者さんによって異なります。

ステロイド剤

膠原病の治療薬の中でも最も効果がある薬とされており、炎症を鎮める効果や免疫を抑制する効果があります。

免疫抑制剤

免疫抑制剤は、その名の通り、免疫を抑える薬です。異常になった免疫による症状を出現しにくくします。免疫が弱まるので、感染症が起こりやすくなります。

生物学的製剤

病気の中心となる分子をターゲットとした蛋白製剤。分子量が大きいため注射での投与となります。
主な当院使用薬剤…レミケード、エンブレル、ヒュミラ、アクテムラ、ケブザラ、オレンシア、シムジア、ベンリスタ、コセンティクス、トルツ、ヌーカラ他

JAK阻害剤

炎症細胞内のシグナル伝達に関与するヤヌスキナーゼという酵素を阻害することで病気の中心となる炎症を抑える薬です。
主な当院使用薬…ゼルヤンツ、オルミエント、リンヴォック他

医療機関の連携について

膠原病の治療では、病気によって、また副作用によって様々な症状が現れます。
病状に応じて、さらに専門的な検査や治療が必要な場合は、連携している医療機関と連携を取りながら治療を行っていきます。

院長は、毎週木曜は豊川市民病院のリウマチ科に非常勤勤務しております。
病院との連携や専門的な検査・治療が必要なときは、病院での治療も可能ですのでご安心ください。

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